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かっぴー「左ききのエレン」を年表で整理してみた

Oct 08, 2017

  • 年表
  • 左ききのエレン

かっぴーさんが連載していた「左ききのエレン」がついに完結しました。

久しぶりに何か揺さぶられるようなマンガだったので、余韻に浸りながらついつい夢中で年表作成してしまいましたというお話し。

左ききのエレンはとにかくエモい

広告代理店で働く光一とアーティストのエレン。

この二人を中心に、広告業界やアート業界の登場人物が繰り広げる群像劇なんですが、このマンガはとにかくアツい。

いや、落合先生風に言うととにかくエモい。

もしまだ未読の人は、とりあえず読んでみることをオススメします。

(年表でネタバレしちゃうので、興味ある人はまず作品を読んでから年表見て下さい)

「天才になれなかったすべての人へーー。 」というのが作品全体に通底するキャッチコピーですが、社会人やってるとこれは刺さりますよね。。

しかし時系列がむずかしいので

で連載中からずっと読んでいて、今回完結したあとに改めて最初から通読もしたのですが、このマンガは時系列がけっこう複雑です。

光一とエレンの高校時代の出会いから、広告代理店時代でもいくつか時制があり、さらに未来時制の話まであったりして、それが入り組んでるのでふつうに読んでるといまどこの話だっけ?となりがちなのですね。

#左ききのエレン WEB連載なのもあって、途中から読んでも楽しい様に各話の時系列をめちゃくちゃにしたんだけど、後半になるにつれ伏線が混み合ってきて、今となっては初見殺しになっている。止むを得ない。

https://twitter.com/nora_ito/status/875203692537847808

初見殺し。

というわけで

例によって作品内の出来事を年表で整理してみました。

「左ききのエレン」一気読みのおともにぜひどうぞ。

注意

  • ネタバレするので、未読の人はまず作品を読んでから!
  • スマホだとどうしても限界があるので、できればPCの大画面で見ることをオススメします。
  • 色分けのルール

  • 一番最初に光一とエレンそれぞれの時代区分を作っています。
  • 上から順に、第1話から作品内の出来事を並べています
  • 各出来事は、それが含まれる時代区分に合わせた色となっています。たとえば第1話は光一の神谷チーム時代の話なので、紫とか。
  • 高校大学は、光一エレンどちらの話でも、同じ時代区分として扱っています。
  • 大学卒業以降は、同じ年代の出来事でも、エレン側の話をしてるときはNY編の色、光一の話のときはその時々の色で分けています。
  • 回想シーンなど、時代区分に合致しないものは色なし扱いです。
  • キーイベント

    「左ききのエレン」では、同じ出来事を複数の章で描写することが時々あります。

    往々にしてそれは物語内でもキーとなるイベントだったりするわけですが、せっかくなのでそうしたキーイベントもちょっと整理してみたいと思います。

    光一がプロジェクトから外されて、飲み会を抜けて横浜に帰る

    第1話でいきなり出てくるこのシーン。後にかなり後半の第44話で、このシーンが神谷視点から改めて描写されることになります。

    後から時系列を追いかけると、プレゼンが年明けすぐと言われているので、これが2008年1月のことだとわかります。

    この1話の作り方は、話の構成が本当にうまいなーと思いますね。

    第1話は導入部なので、各キャラの顔見せをしつつ、光一がいる広告業界の雰囲気を伝えるのが一番の目的。

    そういう意味で、徹夜の準備からプレゼンに勝って、でも担当からは外され、傷心の光一が思い出の場所でエレンのことを思い出す…という一連の流れは、テンポよく広告業界の雰囲気も出しつつうまく回想シーンにつなげていて、すごいなーと感動しました。

    でも本当にすごいのは、このS社案件がただ導入のためだけに使われてるんじゃなくて、後に神谷の独立や体制変更の引き金にもなる超重要案件になってるというところだと思います。

    構成に無駄がないというか、緻密に計算されてるなーという印象を強く受けますね。

    エレンがNYでインタビューされてるシーン

    続いてはこちら。

    これも何度か出てくるシーンですが、初出は第12話で、記者の質問からエレンの回想につなげるシーンとして出てきます。

    後に35話の次の番外編で再度描写され、これがエレンが初めてメディアの前に姿を現したインタビューだったことがわかります。

    また横にいた女性がさゆりだと明らかになるのもこのときですね。

    この日、エレンは公の場に姿を現し、後にルーシーからはこのときにさゆりとルーシーの役割は終わっていたと言われます。

    これが2008年1月の出来事で、ルーシー回想でエレンはこの年、手紙を待つように日本の雑誌をよく読んでいたと言われています。

    自分はアーティストとして世に出た、光一お前はどうだ、というエレンからの挑戦状ですね。

    ヤングアートディレクターシンポジウムで、光一が神谷にケンカ売る

    最後はこれ行きましょう。

    独立した神谷さんが1年半ぶりに日本に帰ってきて、シンポジウムで柳Jrとなった光一と再会するシーン。

    シンポジウムのシーンは初出が前半の18話ですが、このあと長く回想が続くので、次に出てくるのは終盤の51話です。

    これが2010年11月の出来事なので、ここからクライマックスの皆既月食=12/21まではもう1ヶ月ちょっとしかないのですね。

    ここで注目したいのは神谷が光一のこと心配しつつも、ケンカ売られてうれしいという感情を抱いてるところ。

    光一が就活してるとき、四次面接で神谷にどんな人と働きたいか聞いた時、「ケンカできる人」って答えてるんですよね。

    それから神谷チームに入るも、神谷の顔色ばっかり伺ってるとか言われちゃってます。

    その後神谷が独立して光一は柳チームで苦労したりするわけですが、一年半経ってようやく、形はいびつながら光一も神谷にケンカ売れるところところまで来たと。

    神谷的にもそうですが、読者的にもここは胸熱ですよね。

    まとめ

    というわけで「左ききのエレン」の年表でした。

    年表を作るために何度も作品を読み返したのですが、読むほどに細部のこだわりとか見えてきて、ほんとにいい作品だなーと思いました。

    個人的にお気に入りのシーンもたくさんありますが、小ネタという意味ではこれほんと好き。

    会話のテンポがいいですね。

    ジャンプPLUSで作画付きリメイク版の連載も始まるようなので、こちらも注目です。

    おしまい。

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